政府は、第百九十八回国会に提出予定としていた著作権法等改正案について、国民の十分な理解を得る見通しが立たなかったこと等を理由に、同国会への提出を見送った。
政府において検討されていた著作権法等改正案(以下「政府検討案」という。)は、インターネット上の海賊版対策のほか、著作物等の利用許諾に係る権利の対抗制度の導入等、非常に重要な内容を含むものであった。
インターネット上の海賊版対策をめぐる政府の拙速な対応ぶりが、かえって適切な著作権保護や著作物利用の円滑化の阻害要因になっているのではないかとの問題意識の下、以下のとおり質問する。