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活動報告

2018-07-27 カテゴリー:

経済的・文化的にハンディキャップを抱えている青少年のための非営利団体「Global Kids」様を訪問いたしました。

経済的・文化的にハンディキャップを抱えている青少年のために、グローバル教育とリーダーシップ開発の機会を提供することを目的として活動をしている非営利団体「グローバルキッズ」を訪問して参りました。当日は、ExecutiveDirectorのEvieHantzopoulosさんをはじめ現場で指導を行うトレーナーやスタッフの方々がご対応くださりました。

GlobalKids
NYCHEADQUARTERS
137East25thStreet,2ndFloorNewYork,NY10010
http://www.globalkids.org

グローバルキッズは、本部の施設だけでなく地域の学校において、放課後の時間を活用して、問題解決、クリティカルシンキング、デジタルリテラシー、異文化コミュニケーションを含む21世紀のスキル構築など、実践的なリーダーシップ能力を開発するプログラムを、主として貧困層の中学校や高校の青少年に対して提供している非営利団体です。

経済的・文化的にハンディキャップを抱えている青少年に限らず、将来世界を率いていくためにリーダーシップ能力を身につけたいと希望する人は、誰でもこのプログラムに参加することは可能です。

現在、ニューヨーク市とワシントンDCで毎週3,000人以上の中高生が参加しています。また、同時に教育者や教育機関向けにも、青少年の能力を開発するためのトレーニングプログラムを提供しています。

グローバルキッズは、福島県立ふたば未来学園高等学校と定期的に学生の交流を行い、東日本大震災の被災地の青少年に対しても、彼らのリーダーシップ開発プログラムを提供しようとしてくれています。

県立ふたば未来学園高等学校の設立経緯は以下の通りです。

震災以前に双葉郡に5校あった県立高校(双葉高校、浪江高校、浪江高校、津島校、富岡高校、双葉翔陽高校)が、県内外各地に設けたサテライト校で授業を続け、教育環境の整備に努めてこられましたが、元の校舎での授業再開のめどが立たない状況が続いていました。

そのような状況下で、福島県と双葉郡地方町村会が協議の結果、中高一貫校については平成27年4月に広野町に開校されました(中高一貫教育は、連携型で開始)。

ふたば未来学園高等学校の「建学の精神」には下記のように記されています。

「震災と原発事故という、人類が経験したことのないような災害を経験した私たちには、これまでの価値観、社会のあり方を根本から見直し、新しい生き方、新しい社会の建設を目指し、変革を起こしていくことが求められており、それは、未来から課せられた使命ということもできる。私たち人間は、理想とする未来の姿を思い描きながら、いま、ここにある現実を、少しずつ、少しずつ変えることができる存在である。それは未来を創造することにほかならない。

ふたば未来学園高等学校は、まさに、未来への挑戦である。この学校は、双葉郡の方々の「双葉の教育の灯を絶やすことなく灯し続けたい」という強い願いと、復興を実現し、先進的な新しい教育を創造しようとする国など関係機関の熱い想い、そして、なにより、震災後、こどもたちの中に芽生えた、復興をなしとげようとする強固な意志、夢を実現しようとする意欲、新しい価値観、創造性、高い志を礎として、誕生した。

君たち一人一人が、この学校の歴史と伝統を築き上げる、パイオニア、開拓者である。目の前には大きな海原しか見えない。道は君たちがつくるほかない。

この地から、このときから、「未来創造」を始めようではないか。この校章が示すとおり、未来は私たち一人一人が互いに手を取り合って建設していくものである。人間は自分の生き方を自分で選ぶことができる存在なのである。わたしたちは、わたしたちの手でこの社会を変えていくことができるのだ。

自らを変革し、地域を変革し、社会を変革する「変革者たれ」。この言葉をこの学校の建学の精神を表す言葉として、ここに刻もう。

そして、私たちが変わるために、社会が変わるために、大切にすべき価値観や考え、変革のための理念は何か。それは、「自立」、「協働」、「創造」である。既存の価値観、システムに過剰に依存することなく、自律心を持って自分の頭で考えぬく主体性を身につける、「自立」。そして、どんな困難な課題であっても、多様な主体と共に力を合わせて立ち向かう、「協働」。さらに、これまでの社会のよさに磨きをかけながら、新しい生き方、社会をつくりだしていく、「創造」。

ふたば未来学園高等学校は、「変革者たれ」という「建学の精神」のもと、「自
立」「協働」「創造」を校訓として、「未来創造型教育」を力強く展開していく。地域と共に。世界と共に。

生徒諸君、この学校で、主体的に学ぼう。共に学ぼう。現実社会に飛び出していって、答えのみつからないような難しい課題にも果敢に挑戦していこう。失敗を恐れず、自分こそが新しい生き方、新しい地域、新しい価値の創造者になるんだという気概を持って、いろいろなことに挑戦しよう。そして、自らと社会の変革を成し遂げていこう。
君たち一人一人が「未来」である。」

▼県立ふたば未来学園高等学校 建学の精神
https://goo.gl/Vaw5nP

グローバルキッズは、米国内の中高生に対してグローバル教育とリーダーシップ開発プログラムを提供しているだけでなく、コスタリカ、クロアチア、デンマーク、エリトリア、ハイチ、ケニア、北アイルランド、ペルー、南アフリカ、そして上記のように日本にも手を差し伸べ、複雑化する世界的な課題を対決するための人材を育成できるよう活動をしています。

オバマ前米国大統領の夫人であるミッシェルさんも、このグローバルキッズの活動を見学し、評価しているそうです。

▼ミッシェルさん訪問時のアルバム
https://goo.gl/5i3c1w

グローバルキッズの活動資金は、そのほとんどが個人からの寄附によって成り立っているそうです。その活動の恩恵の一部を日本も享受しているわけですから、日本からも世界の課題を解決する人材を輩出する取り組みをしていかなければならないと啓発されました。

今回対応してくださったEvieHantzopoulosさんは、1996年にグローバルキッズに参加し、2010年9月にエグゼクティブディレクター(所長)に任命されるまでの12年間、副所長/プログラムディレクターを務めました。長年にわたり、Evieさんはグローバルキッズのプログラムの開発、監督やニューヨーク市の学校での青少年や教育者向けの数多くの特別プロジェクトを企画しています。

グローバルキッズでの仕事に加えて、Evieさん積極的に地域社会の仕事に携わり、ニューヨーク市議会から優れた女性を表彰するペースセッター賞を受賞している素晴らしい女性です。

Evieさんは、今後情報交換を続け、一緒に世界的リーダーを育てていこうとおっしゃっていただきました。私もEvieさんから指導をいただきながら、共に次世代を担う人材育成に精進していこうと考えています。貴重なお話をしていただいたグローバルキッズのみなさま方に感謝しています。ありがとうございました。