国民民主党は21日、衆院法務委員会で審議入りした外国人労働者の受け入れを拡大する入管法等の改正案への対案として「再検討要求法案」を取りまとめました。
今後の活力ある日本社会の実現には外国人労働者が必要であり、その能力が存分に発揮され、国民との協働・共生が地域社会や生活の現場においても推進されていくことが望まれます。
しかし、現在の外国人労働者の劣悪な実態は看過しがたい状況にあり、現行法による外国人労働の現場は低賃金や長時間労働、ハラスメントなど多くの労働問題を抱えています。
安倍総理の「移民政策はとらない」という発言とは裏腹に、現在の在留外国人数は264万人。うち外国人労働者数は過去最高の128万人となりました。職場はもちろん、生活・教育の現場における共生施策が十分ではなく、地域社会でのトラブルや課題は増える一方です。
「再検討要求法案」の内容は、政府に今後6か月以内の間に以下8点の重要課題の再検討を行うことを要求するものです。
- 「地方の人材確保への配慮」
- 「客観的かつ合理的な受け入れ上限(産業別・地域別)の設定」
- 「適切な外国人労働の待遇を確保するための配慮」
- 「在留資格の変更に際しての一時帰国」
- 「現行の各種受け入れ制度の実態把握に基づいた抜本的見直し」
- 「適切な社会保障制度と教育制度のあり方」
- 「家族帯同など人権的な配慮」
- 「多文化共生施策の充実」
拙速な議論をすべきではないことは当然ですが、人権に十分に配慮した制度設計にすべきであることを明記しました。差別があってはなりません。