アメリカ自然史博物館は、ニューヨークのマンハッタン、アッパーウエストサイドと呼ばれるエリアにあり、化石、動植物の標本、鉱物など自然科学に関する資料を3200万点ものコレクションを所蔵している科学博物館です。
この博物館は映画「ナイト・ミュージアム」の舞台になったことでも有名になっています。また、人類学の資料・標本の収集でも有名で、アメリカ・インディアン関連のコレクションでは他の追随を許さない量を誇っています。
1869年にセントラルパーク内に設置され、その後1874年に今の公園西側に移設されたそうです。
数年前にも訪れたことがあったのですが、大幅に展示内容が進化しているように感じました。
特に宇宙科学のエリアについては、最新のコンピューター技術が導入されています。「ローズセンター」と呼ばれるこの展示コーナーには、「ヘイデン・プラネタリウム」が併設されています。このスペースシアターは球形で、その周囲は立方体のガラスで囲まれており、夜には青くライトアップされるこのシアターは、巨大なガラスケースに入った地球のようです。
隣接するドームはビッグバンシアターと呼ばれ、ビッグバンの4分間の出来事を再現する不思議なコーナーもあります。かつては資料・標本が中心であった博物館の展示内容も、時代の変化とともにIOT技術を駆使したものへと変貌しつつあります。
インターネットの普及により、博物館の存在意義も変わり、それにつれて展示方法も進化していっているようです。日本の美術館、博物館の在り方を考えるとき、大変に参考になる経験でした。