平成24年9月に動物愛護管理法が改正されてから6年が経過しました。この法改正によって飼い主の飼育責任はより強く問われるようになり、むやみな生体販売に対する一定の制限をかけることには成功したと言えます。
しかしその一方で、多頭飼育崩壊など劣悪飼育環境の報告は後をたたず、動物虐待件数は全国で急増しています。動物愛護法違反容疑での摘発件数は、昨年全国で68件と過去最多となり、規制強化や厳罰を求める声が全国で広がっています。
福岡大学人文学部の大上渉准教授(犯罪心理学)は「動物虐待をする人は共感性や罪悪感が欠如しているといえる。米国では連続殺人など暴力的犯罪者の多くが、過去に動物虐待をしていたという研究結果もある」と指摘しています。
動物愛護の推進は、いのちを大切にするという道徳的な問題だけではなく、虐待や暴力犯罪の最初の芽を摘む手段としても社会的意味があると考えられます。
動物愛護管理法の基本原則に「動物は命あるもの」とされており、刑法で取り扱われるような「器物」ではありません。命あるものは心身の喜びや苦痛を感じる存在であり、互いに守り合う存在であるべきです。
我が国でも、動物福祉の国際原則である「恐怖や抑圧からの自由」「自然に行動できる自由」を実現し、国の福祉制度下で強く守られるべきではないでしょうか。
動物愛護に関しては、たくさんの意見や提案、議論がありますが、まずは次回の動物愛護管理法改正において、人が飼育する動物(いわゆる愛玩動物)に対して、現行法がより実効性を持ち、結果を導き出せるものとなるような具体的な見直しを求めます。
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1.愛玩動物の殺処分を将来的に0にすることを明記してください。
2.愛玩動物の繁殖・販売業者を登録制から免許制にしてください。
3.日本国内の犬食輸入・販売を禁止してください。
4.愛玩動物へのマイクロチップの装着を義務付けしてください。
5.愛玩動物の殺傷、虐待、遺棄に対し罰則強化をしてください。
6.アニマルポリスを設置し、捜査権限を付与してください。
7.愛玩動物の飼養方法や飼養施設に数値基準を設けてください。
8.セラピー犬を補助犬として認めてください。
9.子ども達が命の理解と尊重を学ぶ「命の教室」を実施してください。
10.愛玩動物を刑法上「器物」ではなく「命」として保護してください。
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私たちは全国に点在する民間動物愛護推進団体および世界愛犬連盟(World DOG Alliance)および参議院議員大島九州男とともに、ここに「動物の健康と命の尊厳を守り、動物福祉の改革を求める請願署名」を集め、内閣総理大臣および参議院・衆議院・環境省へ提出いたします。
日本の動物愛護の常識をより前進させ、
命を互いに守り合える理想の未来のため、
皆さまのご協力を、どうかお願いいたします。