政府が提案されている著作権法改正における「ダウンロード違法化の対象範囲の見直し」では、国民のみなさまがインターネットからダウンロード、スクリーンショットされる素材について、写真や文章一行までも違法とし、刑事罰の対象とする、という厳しい内容となっています。
この法案について、2019年3月19日に行われた参議院文教科学委員会において、各方面からいただいた貴重なご意見を文化庁・中岡次長に問い正しました。
まず、今年の1月25日に行なわれた著作権分科会法制・基本問題小委員会第8回にて「事務局が結論先にありきで審議を尽くさないまま打ち切った」との批判に対し、中岡次長は「検討の継続を求める意見や審議先送りへの反対意見など様々な意見が交錯する中、最終的には報告書の取りまとめについて主査一任とすることが承認された」「小委員会終了後に各委員と個別に調整を行い、大半の意見を反映した上で報告書を取りまとめた」と回答しました。
「著作権法改正案の今国会への提出見送りとなったのはなぜなのか?」との問いに対しては、「海賊版対策や違法にアップロードされたコンテンツについて審議会で議論し報告書を取りまとめたが、あくまで審議会の議論であり、いただいた論点を踏まえ法制化の採用を行なう準備をしている状況」と回答しました。
様々な人々の意見を聞き、審議会や検討会を行い法案をつくっていくことは良いことです。しかし、実際に今国会への提出を見送ったということは議論が尽くされなかったということでしょう。「小委員会終了後に各委員と調整を行い報告書を取りまとめた」のであれば、委員会を行う必要はあるのでしょうか。関係者の意見を反映した法案になっているかどうか、皆さんが納得できる説明を求めます。
次長は「審議会の議論を聞き、法案を作った」と答弁されました。聞くところによると強硬な補佐が臨時会での”再提出”を明言しているそうで、注視しなければなりません。
皆様、ご意見ありがとうございました。